B'z 2018年セトリ徹底解剖|30周年HINOTORIと伝説の現場
日本ロック界の頂点に君臨し続けるB'zが、デビュー30周年という記念碑的な節目を迎えた2018年。この年は、年明けまで駆け抜けたアルバムツアー『B'z LIVE-GYM 2017-2018 "LIVE DINOSAUR"』の千秋楽から、夏のスタジアムを熱狂の渦に巻き込んだアニバーサリーツアー『B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-』に至るまで、まさに怒涛のライブロードが展開された一年でした。
なかでもファンの間で今なお伝説として語り継がれているのが、名曲が惜しげもなく投下された珠玉のセットリストと、スタジアムを震撼させた圧巻の演出群です。本稿では、当時の熱気と現場の事実を綿密に再検証し、日替わり曲の全容から福岡公演での知られざるドラマ、そして映像作品に刻まれた歴史的価値までを徹底的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2018年は「LIVE DINOSAUR」完結と30周年「Pleasure 2018 -HINOTORI-」が重なった奇跡のアニバーサリーイヤー。
- 要点2:「LOVE PHANTOM」と新曲「HINOTORI」の融合、1995年ツアーのダイブ演出再現など、30年の歴史を総括する規格外の演出が実現。
- 要点3:福岡ヤフオク!ドームでの喉の異変を乗り越えたプロフェッショナリズムと、味の素スタジアム千秋楽までの軌跡は日本音楽史に残る金字塔。
【30周年の咆哮】Pleasure 2018 -HINOTORI- 基本セトリと日替わり曲の全貌
2018年7月7日の沖縄コンベンションセンターを皮切りに、全国各地の巨大スタジアムを巡った『B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-』。そのセットリストは、過去30年間に生み出された膨大なヒットナンバーの中から、まさに「Pleasure(歓喜)」の名にふさわしいキラーチューンで埋め尽くされました。
核となったのは、オープニングを飾った「ultra soul」から「BLOWIN'」への怒涛の流れ、そして中盤に配置された「TIME」「恋心(KOI-GOKORO)」「もう一度キスしたかった」といった初期〜黄金期の代表曲です。さらに、往年の名バラード「ALONE」では松本孝弘の重厚なトーンと稲葉浩志のピアノ弾き語りが融合し、スタジアム全体を深い感動で包み込みました。
特筆すべきは、ツアータイトルにも冠された新曲「HINOTORI」の組み込み方です。1995年の伝説的ツアー『BUZZ!!』で披露された「LOVE PHANTOM」の物語を23年越しに完結させるアンサーソングとして制作され、ライブでは「LOVE PHANTOM」の間奏部分に「HINOTORI」がシームレスに挿入されるという前代未聞の構成が取られました。かつてファンを震撼させた「高所からのダイブ演出」が現代のスケールで完全再現された瞬間、会場には地鳴りのような歓声が響き渡りました。
また、コアファンを熱狂させたのが会場ごとの日替わり曲(ローテーション枠)です。「もう一度キスしたかった」と「月光」、「Calling」と「OCEAN」、「ZERO」と「ギリギリchop」など、公演ごとに異なる表情を見せる緻密なセットチェンジが行われ、全公演を追う熱心なオーディエンスを唸らせました。

【会場別比較】日産・味スタ・福岡ドームの決定打と公演データ
2018年のPleasureツアーは、会場の規模や天候、そして各都市で生まれた固有のドラマによって、それぞれ全く異なる熱量を帯びていました。主要会場におけるセットリストの特徴と現場のハイライトを整理したデータが以下の通りです。
| 会場・日程 | 主要セットリスト・日替わり曲 | 特筆すべき演出・出来事 | 編集部の見解・位置づけ |
|---|---|---|---|
| 日産スタジアム (2018年8月4日・5日) | 「Calling」「月光」「juice」「BAD COMMUNICATION」「Pleasure 2018」 | 7万人規模の巨大空間を揺るがす「juice」の巨大バルーン演出と客席ウェーブ。 | 野外スタジアムならではの圧倒的スケール感と一体感を体現したツアー中盤のピーク。 |
| 福岡ヤフオク!ドーム (2018年9月1日・2日) | 「もう一度キスしたかった」「OCEAN」「Brotherhood」「RUN」 | 初日中盤で稲葉が一時喉の不調により中断。松本のソロセッションを経て魂の再開。 | 30年のバンドの絆とファンとの信頼関係が試され、奇跡のドラマへと昇華した伝説回。 |
| 味の素スタジアム (2018年9月21日・22日) | 「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」「Brotherhood」「RUN」 | 21日はデビュー30周年記念日。22日千秋楽「ZERO」間奏で木村拓哉がカメラマンとしてサプライズ登壇。 | 30周年イヤーの集大成。完璧なフィジカルと演出が結実した究極のライブエンターテインメント。 |
特にツアー最終盤となった味の素スタジアム公演では、デビュー日である9月21日と千秋楽の9月22日の両日で、アンコールラストに「RUN」が披露されました。「荒野を走れ どこまでも」の歌詞が30年間の歩みと完璧にシンクロし、客席の涙を誘った光景は、集まった10万人以上の観客の記憶に強く刻まれています。
【実態検証】福岡ヤフオク!ドーム「喉の異変」とステージで起きた奇跡
2018年のツアーを語る上で避けて通れないのが、9月1日の福岡ヤフオク!ドーム公演で起きた稲葉浩志の喉のアクシデントです。ライブ前半、高音域の伸びに異変が生じ、途中で声がかすれる場面が発生。曲が終わると同時にステージは暗転し、稲葉は一時的にバックステージへと下がりました。
会場に走る緊張感の中、その場を支えたのはギターの松本孝弘でした。松本は即座にジャムセッションとソロ演奏を始め、力強いギタートーンでドーム内の空気を繋ぎ止めました。関係者の証言や当時の報道によると、楽屋裏ではスタッフが公演中止も視野に入れた緊迫した協議が行われていたとされます。
しかし、数分の中断を経てステージに戻った稲葉は、マイクを握り締め、震える声でこう告げました。
「お見苦しいところをお見せして本当にすみません。でも、今の自分のありったけの力で、最後まで歌い切りたいと思います」
この告白に対し、客席からは割れんばかりの拍手と歓声が送られました。その直後に演奏された「Brotherhood」における「誰もがなにかをあきらめないで 生きてる」というフレーズは、歌唱技術を超えた魂の叫びとなり、観客全員による大合唱が稲葉の声を支えるという、前代未聞の感動的な空間が形成されたのです。このトラブルを乗り越えたことで、バンドとオーディエンスの精神的結びつきはより一層強固なものとなりました。

一般に知られていない盲点|「LIVE DINOSAUR」から繋がっていた2018年の文脈
多くのメディアやまとめ記事では夏の「HINOTORI」ばかりがフォーカスされがちですが、2018年のB'zを深く理解するための盲点は、同年2月4日の京セラドーム大阪まで行われていた『B'z LIVE-GYM 2017-2018 "LIVE DINOSAUR"』との連続性にあります。
「LIVE DINOSAUR」は、ハードロックとしての骨太なサウンドを徹底追求したアルバムツアーであり、セットリストには「Dinosaur」「声明」「Still Alive」「CHAMP」といった重低音の最新鋭ナンバーが並んでいました。30周年を目前に控えながらも、決して過去の遺産に甘んじることなく、現在進行形のロックバンドとしての獰猛な攻撃力を誇示したのです。
この「現役としての圧倒的なフィジカルと最新アルバムの完成度(DINOSAUR)」を提示した直後だったからこそ、夏の「過去のヒット曲を惜しみなく解放する祝祭(HINOTORI)」が、単なる懐古主義に陥らず、極めて説得力のある音楽的セレブレーションとして成立しました。2018年という年は、最先端のハードロックと30年のヒストリーが完璧なコントラストを描いた稀有な1年だったと言えます。
【プロの結論】なぜ2018年のB'zは日本ロックの頂点として語り継がれるのか
音楽社会学の観点から分析すると、B'zが30年間にわたりトップを維持し続けた背景には、商業的成功とアーティストとしてのストイシズムの高度な両立があります。2018年のステージで見られた「困難に直面しても逃げずに立ち向かうプロフェッショナリズム」と「ファンとの共依存ではない対等なリスペクト関係」は、日本のエンターテインメント業界における健全なトップランナーの理想形を示しています。
懐かしさだけに頼らない強靭なライブパフォーマンスを体感したいリスナーにとって、2018年のセトリとライブ映像は、まさにB'zの真価を理解するための最良の入門書であり、同時に到達点でもあるのです。
【映像・音源の真相】DVD/Blu-ray収録曲と後世に残したカルチャー的意義
2019年3月13日にリリースされた映像作品『B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-』は、単なるライブの追体験にとどまらない、資料的価値の高いパッケージとして大ヒットを記録しました。
本作には、味の素スタジアム千秋楽の完全収録はもちろんのこと、ツアードキュメンタリー「TOUR. DOCUMENTARY -SCENES-」が付属。日替わり曲として披露された「もう一度キスしたかった」「月光」「Calling」「OCEAN」「ねがい」などのフル演奏映像が余すところなく網羅されました。
さらにファンを狂喜させたのが、ツアーの象徴であった新曲「HINOTORI」を収録したCDが同梱された点です。「LOVE PHANTOM」の遺伝子を受け継ぎ、激しいオペラティック・ロックとして昇華されたこの楽曲は、30周年という節目に生まれた最高傑作の一つとして現在も高い評価を受けています。
【b z 2018 セトリ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:HINOTORIツアーで最もレアだった日替わり曲は何ですか?
A1:各会場でローテーションされた楽曲の中でも、特にスタジアム会場で披露された「月光」や「Calling」、そしてアリーナ公演を中心に演奏された「もう一度キスしたかった」は、ファンからのリクエストが非常に高く、会場ごとに大きな歓声が上がったプレミアムな選曲でした。
Q2:新曲「HINOTORI」のCD音源は単体で配信・販売されていますか?
A2:楽曲「HINOTORI」は、映像作品『B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-』の付属CDにのみ収録されており、長らく通常のシングルやアルバムとしての単独配信は行われていません。音源を入手・視聴したい場合は、同Blu-ray/DVDパッケージの購入が公式の手段となります。
Q3:2018年味の素スタジアム千秋楽の木村拓哉さんの登場はどのような経緯でしたか?
A3:千秋楽(9月22日)の「ZERO」演奏中、カメラマンに変装した木村拓哉氏がサプライズでステージに乱入しました。これは親交の深い稲葉浩志との信頼関係から実現したもので、番組の企画および30周年のお祝いとして仕掛けられた、まさに伝説のサプライズ演出でした。
まとめ:30周年セトリが証明したB'zの不滅性とリスナーへの遺産
2018年のB'zが提示したセットリストとステージは、結成から30年という歳月が単なる年月の積み重ねではなく、ファンと共に築き上げた揺るぎない絆の結晶であることを証明しました。
過酷なスタジアムツアーを全力で駆け抜け、突発的なトラブルすらも伝説のドラマへと変えてみせた松本孝弘と稲葉浩志。2018年に刻まれた数々の名演は、これからも色あせることなく、日本のロック史を照らす不滅の炎(HINOTORI)として語り継がれていくはずです。 (出典: b z 2018 セトリ(Yahoo!ニュース))